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ITパスポート|機密性・完全性・可用性の違いを予約表で理解する【確認2問】

更新日:2026年10月3日|著者:若葉

「情報を守る」と聞くと、まず秘密を漏らさないことを思い浮かべませんか。でも、予約時間が間違っていたり、受付で予約表を開けなかったりしても仕事は困ります。誰が見られるか・中身は正しいか・必要なとき使えるかの3つに分けると、機密性・完全性・可用性が具体的になります。

3要素と理由予約表の自作図解確認テスト2問

CIAは、守るものを3方向から見る言葉

機密性(Confidentiality、C)は、権限のない人などに情報を利用・開示させない性質です。「誰にも見せない」ではなく、許可された人と許可されていない人を分けます。

完全性(Integrity、I)は、情報などの正確さ・完全さを保つ性質です。「入力欄が全部埋まった」だけでは足りません。誤った変更や欠落によって、内容が正しくなくなることも問題です。

可用性(Availability、A)は、権限のある人などが必要なときにアクセスし、利用できる性質です。保存されているだけでなく、使う場面で役立つことが重要です。

定義の出典:NIST CSRC「security」用語集(NISTIR 8074 Vol.2に由来する定義)(2026年10月3日確認)。原文を長文引用せず、日本語で要点を整理しています。

なぜ、秘密にするだけでは足りないのか

情報は、正しい人が、正しい内容を、必要なときに使って初めて役立ちます。機密性だけを見て「外部に漏れていないから大丈夫」と判断すると、誤った予約時刻や受付時の停止を見落とします。逆に、誰でも開けるようにして使いやすさだけを追えば、見せてはいけない相手にも内容が届くおそれがあります。

この3つを分けて考える理由は、同じ予約表でも困り方が違い、確認すべき対策も変わるからです。「安全か危険か」の一言で終わらせず、何が、誰に、どう使えなくなったかを確認します。

自作例:架空のお店の予約表で考える

予約表には「予約者名」「来店時刻」「人数」があり、閲覧を許可された受付担当者が使うものとします。以下は学習用の架空事例です。実在の店・利用者の情報や教材の問題ではありません。

守る対象:予約表

予約者名・来店時刻・人数を、受付担当者が必要なときに確認する。

C:誰に見える?

閲覧を許可していない人に予約者名が表示される

↓ 機密性の問題

I:中身は正しい?

来店時刻が、予約内容と違う値に書き換わる

↓ 完全性の問題

A:今、使える?

受付時に、担当者が予約表を開けない

↓ 可用性の問題

編集部作成。矢印は、事象から直接確認できる問題の方向を示します。実際の事故で影響が1要素だけに限定されるという意味ではありません。文字とラベルで区別する自作HTML/CSS図解です。
起きたこと・困る理由・主に見直す視点(自作例)
起きたこと直接問題となる要素なぜ困る?確認の方向性
無権限の人に予約者名が見える機密性 C許可していない相手に情報が届く閲覧範囲・共有設定が意図どおりか
予約時刻が誤った値に変わる完全性 I表を開けても、正しい予約を判断できない元の予約との照合・変更記録・入力確認
必要な受付時に表を開けない可用性 A情報が残っていても、その場の受付に使えない必要な場面の利用・停止時の代替・復旧確認

事業への影響を分けて評価する考え方の出典:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版」紙面44(PDF46ページ)(2026年10月2日確認)。漏えい・改ざんや誤記・必要時に使えない場合の影響を確認しました。表の予約事例と確認方向は編集部の自作で、公式の評価値や図を転用していません。

1つの事故が、複数の要素に影響することもある

例えば予約表を不正に持ち出され、その後、予約内容を削除されて受付で利用できなくなった場合、漏えいは機密性、削除による内容の欠落は完全性、必要時に利用できないことは可用性の問題になります。「この事故は絶対に1つだけ」と決める必要はありません。

分類するときは、問題文に書かれた事実を根拠にします。「開けない」とだけ書かれているのに、予約者名が外部へ漏れたと推測しないでください。一方、実務の調査では、書かれていない影響がないと断定せず、追加確認が必要です。学習用の分類と現実の事故対応は範囲を分けます。

対策名だけで決めない:パスワードがあるだけで全要素が満たされるわけではありません。バックアップも、復元できるか、内容が正しいか、必要な時間に使えるかを確かめる必要があります。「バックアップがあれば必ず使える」という保証にはしません。ここでは設定手順や事故対応の代わりではなく、考える視点を示しています。

言葉の混同を減らす3つの質問

  1. 権限:情報を見ている人は、見ることを許可された人か?
  2. 内容:予約の元データと比べて、時刻や人数は正しいか、欠落はないか?
  3. 利用:受付担当者が、必要な場面で開いて使えるか?

CIAは学習の中心となる3要素ですが、情報セキュリティの性質がこの3つだけという意味ではありません。ITパスポートのシラバスでは、真正性・責任追跡性・否認防止・信頼性なども扱います。まず3方向を区別し、その後に他の性質との違いを確認しましょう。

範囲の出典:IPA「ITパスポート試験シラバス Ver.6.5」情報セキュリティ、紙面59(2026年10月2日確認)。教材照合:『情報処理教科書 出るとこだけ!ITパスポート 2026年版』紙面090(物理92ページ)。定義と他の性質との区別を確認し、本文・図版・問題は転載していません。

確認テスト:予約表の困り方を2問で分類

何度でも選び直せます。正誤の理由も読んで、事実のどの部分から判断したかを確認してください。解答は外部へ送信・保存しません。

問1:無権限の人に予約者名が表示された。直接示された問題は?

問2:予約時刻が誤った値に変わり、受付時に担当者が表を開けない。設問の事実から確認できるのは?

次にやること:身近な情報を1つ選ぶ

授業の時間割やサークルの連絡表などを1つ選び、「見てよい人」「間違うと困る欄」「使えないと困る場面」を別々に書いてみましょう。実物の個人情報を投稿・共有する必要はありません。架空の値で、どの性質が必要かを説明できれば十分です。

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