日商簿記1級・次の試験日程と最速ロードマップ【2026年版・今から始める人へ】
投稿日:2026年6月30日|著者:若葉(関西の大学3回生・日商簿記1級勉強中)
こんにちは、若葉です!
2級に合格して、いよいよ最高峰の「簿記1級」のテキストを開いた瞬間……「うわっ、なんじゃこりゃ……!商業も工業も、2級の5倍くらいボリュームがあるし細かすぎる!次の試験日に本当に間に合うの!?」と、あまりの難易度に心が折れそうになっていませんか?(めちゃくちゃ分かります笑)。
1級はネット試験がなく、年2回のペーパー試験のみ。ですが、正しいロードマップで武器(下書きの型)を揃えれば、独学でも絶対に崩せるボスです。
今回は、私が公認会計士の勉強(財務・管理)で培った視点も交えながら、今この瞬間から1級を突破するための「最速スケジュール」をナビゲートします。
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⚠️ 【必読】1級にはネット試験(CBT)が存在しません!
3級・2級ではネット試験(CBT方式)があり、好きな日程で受験できます。しかし日商簿記1級にはネット試験がありません。受験チャンスは年2回(6月・11月)の紙の統一試験のみです。1回不合格になると、次のチャンスまで半年待つことになります。これが1級を「一発勝負」と呼ばれる最大の理由です。だからこそ、今から逆算した計画が命運を分けます。
NEXT EXAM
2026年
11月
次のチャンスは11月。今から逆算して動けば十分間に合います。
TOTAL TIME
300〜
400h
最速プランでも300時間以上。1日2〜3時間を5ヶ月継続する覚悟を。
PASS RULE
70点+
足切り回避
4科目合計70点以上かつ各科目10点以上(40%)が合格条件。
2026年・次の試験日程
今年(2026年)の6月試験(第173回)は終了しました。次のチャンスは第174回・2026年11月15日(日)です。なお、その次の第175回(2027年2月28日)は1級の実施がないため、11月を逃すと次は2027年6月まで待つことになります。
NEXT TARGET
第174回:2026年11月15日(日)
| 項目 | 内容 |
| 試験回数 | 年2回のみ(6月・11月)※ネット試験なし |
| 試験時間 | 180分(商業簿記・会計学90分+休憩15分+工業簿記・原価計算90分) |
| 出題科目 | 商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算(各25点、計100点) |
| 合格基準 | 70点以上かつ各科目10点(40%)以上 |
| 合格率 | 例年 8〜12% |
| 受験料 | 8,800円(税込)※2026年現在 |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
⚠ 科目足切りに注意:4科目合計70点以上でも、1科目でも10点未満(40%未満)があると即不合格です。苦手科目を作らないことが1級合格の絶対条件です。会計学の理論で「白紙に近い状態」で出すのが一番危険なパターンです。
【1級クエストマップ】今から5ヶ月の攻略タイムライン
次の11月試験まで残り約5ヶ月。1日2〜3時間を継続すれば、300〜400時間の学習が可能です。下の図解は、その5ヶ月を3つのフェーズに分けた「最速クエストマップ」です。
💡 マップの読み方:2級で学んだ「T字勘定の基本」はそのままPHASE2(工業・原計)で活きます。全く別世界ではなく、ハコ(勘定科目)の使い方は同じ。違うのはスケールと理論の深さだけです。「壁は高いけど、入口の形は知っている」という感覚で進んでください。
4科目の全体像と攻略順序
1級は4科目で構成されていますが、独学での攻略順序は「商業簿記・会計学 → 工業簿記・原価計算」が定番です。商業簿記と会計学は出題範囲がほぼ重なるためセットで固め、その土台の上で2級の延長にあたる工業簿記、そして工業簿記との違いを意識しながら原価計算へ進むと効率的です。
商業簿記 25点
連結会計・企業結合・本支店が頻出
2級の連結の延長。連結範囲・持分法・段階取得など難易度が跳ね上がる。ボリュームが最多。
会計学 25点
理論問題が独学最大の難関
会計基準の論点を正確に記述する問題が多い。暗記だけでは対応できず、基準の「なぜ」の理解が必須。
工業簿記 25点
2級の延長で最も入りやすい
予算管理・標準原価計算・CVP分析が加わる。T字勘定の流れは2級と同じなので初動が速い。
原価計算 25点
意思決定会計・ABCが最難関
差異分析の先に「意思決定」論点が追加される。ABC原価計算・設備投資の意思決定まで踏み込む。
RPG風フェーズ攻略プラン
PHASE 1
商業・会計学 理論マスター
⏱ 約2ヶ月(7月〜8月)
📚 目安:120〜160時間
まず「商業簿記テキスト(全4冊)」を1周します。連結会計・企業結合・本支店会計・税効果会計を順番に。完璧に理解しようとせず、1周目は全体像を掴むことだけに集中してください。2周目で理解が深まります。
会計学は商業簿記テキストと並走するイメージで。各論点のテキストを読みながら「この処理が何のためにあるか」を意識すると、後の理論問題対策が楽になります。
- 連結決算書の作成手順を3〜4回転して体に染み込ませる
- 税効果会計・退職給付会計・リース(新基準)はテキストを2回読む
- 各章末の基本問題を解いて「わかる ≠ 解ける」を確認する
💡 若葉より:会計学の理論は「条文の丸暗記」ではなく「なぜその処理をするか」の理屈を理解するアプローチが圧倒的に効率的です。会計士の勉強でも同じで、理由がわかると論述問題が書けるようになります。
PHASE 2
工業・原価計算 差異分析&意思決定
⏱ 約1.5ヶ月(9月〜10月上旬)
📚 目安:90〜120時間
2級で学んだ「T字勘定のハコ」はそのまま通用します。1級で追加されるのは標準原価計算の差異分析(価格差異・数量差異・操業度差異など)と、管理会計の「意思決定」論点です。
原価計算ではABC(活動基準原価計算)・設備投資の意思決定・直接原価計算が1級固有の重要テーマです。特に差異分析の「どこから差異が生じたか」を図で整理する習慣をつけると、本番での得点率が上がります。
- 標準原価計算の差異分析図(ボックス図)を自力で書けるまで反復する
- CVP分析の拡張版(多品種・固変分解)もテキストで確認する
- 意思決定問題は「機会原価・埋没原価・増分利益」の3概念を押さえる
💡 若葉より:管理会計(意思決定)は会計士の「管理会計論」と内容がほぼ重なります。「どの選択肢を選べば利益が最大化されるか」を数値で判断するパターンは決まっているので、解法の型を覚えるだけで点数が伸びます。2級で苦労した人も、ここは意外と攻略しやすいです。
PHASE 3
過去問・全範囲模試 本番仕上げ
⏱ 約1.5ヶ月(10月上旬〜11月試験直前)
📚 目安:90〜120時間
テキスト学習が一通り終わったら、いよいよ過去問・模試で「本番形式」に慣らします。1級の本番は3時間通しでの解答です。時間配分の感覚を体に入れることが最大のミッションです。
4科目を1セットで解く練習を繰り返し、足切り(10点未満科目)が出ないかをチェックしながら弱点を補強します。
- 直近5〜10年分の過去問を最低2周する
- 1科目あたり45分の時間配分感覚を身に付ける
- 苦手科目は10点(40%)死守を最優先目標にして補強する
- 模擬試験(TACや大原の模試)を1〜2回受けて本番感覚を体験する
⚠ 焦りは禁物:この段階でも「完璧に解けない問題が残る」のは正常です。1級は合格率10%の試験です。目標は「全問正解」ではなく「合格点(70点)を安定して超えること」。解けない高難度問題は潔く捨てる判断力も実力のうちです。
科目別 足切り回避ラインと戦略
| 科目 | 配点 | 死守ライン | 主な難所 | 戦略 |
| 商業簿記 | 25点 | 10点 | 連結・企業結合・段階取得 | 連結の「流れ」を毎回書く習慣をつける |
| 会計学 | 25点 | 10点 | 理論問題・基準の論述 | テキストの「趣旨・理由」欄を重点的に読む |
| 工業簿記 | 25点 | 10点 | 差異分析の多段階・予算実績比較 | 差異分析ボックス図を毎回手書きで描く |
| 原価計算 | 25点 | 10点 | 意思決定・ABC・設備投資 | 「埋没原価を除いた増分利益」の型を固める |
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まとめ
- 1級にはネット試験がない。年2回(6月・11月)のペーパー試験のみ。次のチャンスは2026年11月。
- 今から5ヶ月で300〜400時間の学習が可能。1日2〜3時間の継続が鍵。
- PHASE1(商業・会計学)→ PHASE2(工業・原計)→ PHASE3(過去問・模試)の3フェーズ攻略が最速ルート。
- 足切り(各科目10点未満)が最大のリスク。苦手科目は40%死守を最優先に。
- 工業・原計は2級の知識が直結する最初の得点源。ここをPHASE2に据えて安定させる。
- 会計学の理論は「条文暗記」より「なぜその処理をするか」の理解が圧倒的に効率的。
- PHASE3では「全問正解」を目指さず「70点を安定して超えること」に集中する。