日商簿記2級 | 公開:2026年5月9日 | 更新:2026年7月2日

【簿記2級】法人税等・消費税の仕訳を完全解説
中間納付・消費税相殺パズルを図解つきで攻略

著者:大谷 一輝(大阪経済大学3回生・日商簿記1級勉強中)

大谷
大谷 一輝 より

こんにちは、大谷です!実は、これから紹介する各種の論点は、どれも僕が大学の講義内で初めて学んだとき、「うわっ、なんじゃこりゃ……!」と頭を抱えた難しいものばかりでした(笑)。だからこそ、当時の僕と同じように悩んでいる皆さんに、どこよりも直感的にパズル感覚で理解してもらえるよう、僕なりの分かりやすい図解を交えてお届けします!

また、毎日のブログ執筆やアプリ開発のモチベーション維持のために、記事の末尾のほうにある「いいねボタン」をポチッと押してもらえると、めちゃくちゃ励みになりますしすごく嬉しいです!それでは、一緒に攻略していきましょう!

この記事でわかること(5秒まとめ)

法人税等と消費税は、毎回の決算整理で必ず登場する税金論点です。「なぜ300,000が借方なのに120,000と180,000に分かれるの?」「仮受消費税がなぜ借方に来るの?」——この2つの疑問を図解つきで一気に解決します。

受験生
受験生
中間納付がある場合の仕訳で、貸方が2つに分かれる理由がよくわかりません。どうして120,000と180,000に分けるんですか?あと、仮受消費税が決算で急に借方に来るのも意味不明です…
大谷
大谷(簿記1級勉強中)
その感覚、めちゃくちゃわかります。僕も最初「なんで貸方だった科目が急に借方に引っ越すんだ…!」と決算整理の仕訳を見て頭がバグりました(笑)。でも正体は「決算の仕訳マジック」——期中に積み上げた残高を、決算で反対側に置いて丸ごと消し去るトリックなんです。仮払法人税等120,000は「もう払った分」として消し、300,000(正解の税額)との差額180,000だけを「まだ払っていない分」として残す。消費税も同じで、仮受・仮払をそれぞれ反対側に置いてぶつけて相殺すると、差額だけがきれいに残ります。
受験生
受験生
「反対側に置いて消す」がマジックの仕掛けなんですね…!言われてみると、法人税等も消費税も同じ考え方で解けそうです。
大谷
大谷(簿記1級勉強中)
まさにそうです!このマジックの仕掛けさえ見抜けば、法人税等の3ステップも消費税の相殺パズルも、怖いものではなくなります。図解で数字の動きを一緒に追いかけていきましょう!

🏦 法人税等とは——利益にかかる3種類の税金

法人税等・消費税の仕訳フロー

法人税等は中間納付の「仮払」と期末確定の「未払」を使い分けるのがポイントです。消費税は仮払・仮受を相殺して差額を納付します。

法人税等(ほうじんぜいとう)とは、会社の利益に対してかかる税金の総称です。具体的には次の3つをまとめて処理します。

税金の種類課税対象ひとことメモ
法人税(ほうじんぜい)会社の利益国に納める。利益が多いほど高くなる
住民税(じゅうみんぜい)法人税をもとに計算都道府県・市区町村に納める
事業税(じぎょうぜい)会社の事業活動都道府県に納める

これら3つをまとめて勘定科目名「法人税等(ほうじんぜいとう)」として仕訳で処理するのが、簿記2級の出題スタイルです。

📋 中間納付がある場合——3ステップで仕訳を理解する

「中間納付(ちゅうかんのうふ)」とは、期末(決算)の前に税金を先払いする制度のことです。「まだ税額が確定していないのにとりあえず払う」ので、仮払法人税等(かりばらいほうじんぜいとう)という勘定で処理します。

図解のSTEP 1〜3と仕訳の数字を紐づけて理解する

STEP 1
期中(きちゅう)
中間納付(ちゅうかんのうふ)
仮払法人税等
(かりばらいほうじんぜいとう)
120,000円
ひとまず税金を前払い!
「仮の支払い」として記録
STEP 2
決算(けっさん)
税額確定(ぜいがくかくてい)
法人税等
(ほうじんぜいとう)
300,000円
本当の税金額が決まった!
これが今年の「正解」
STEP 3
決算整理(けっさんせいり)
仕訳の完成
未払法人税等
(みはらいほうじんぜいとう)
180,000円
あとで払う残り!
300,000 − 120,000
法人税等(300,000) − 仮払法人税等(120,000) = 未払法人税等(180,000)

流れをストーリーにすると、こうなります。

  1. 期中(STEP1):「今年はだいたいこれくらいの税金になるかな」と見込んで、120,000円を仮払法人税等として先払いします。これが大元のサイフから出ていくお金の1回目です。
  2. 決算(STEP2):期末になって今年の利益が確定し、「本当の税金は300,000円だ」と判明します。これが今年の「正解の税額」です。
  3. 決算整理(STEP3):先払い分120,000円はすでに払っているので、残り(300,000 − 120,000 = 180,000円)をあとで納付するための未払法人税等として計上します。
例題

決算において、法人税等の総額が300,000円と確定した。なお、期中に仮払法人税等120,000円を計上済みである。

決算整理仕訳
法人税等300,000 / 仮払法人税等120,000
未払法人税等180,000
借方・貸方の確認ポイント
借方には「今年の税金の正解(法人税等 300,000)」を置きます。 貸方には「すでに払った分(仮払法人税等 120,000)」と「まだ払っていない分(未払法人税等 180,000)」の2つを置きます。 仕訳の借方・貸方に迷ったらこの図の左右を思い出してください!

中間納付なし(シンプルパターン)

中間納付がない場合は、決算で確定した金額をそのまま未払法人税等に計上するだけです。

仕訳(中間納付なし)
法人税等300,000 / 未払法人税等300,000

🔄 消費税の処理——決算マジック「相殺パズル」を解く

消費税(しょうひぜい)の税抜方式(ぜいぬきほうしき)では、日々の取引で次の2つの科目を使います。

科目名読み方期中の位置意味
仮受消費税かりうけしょうひぜい貸方(右)お客様から売上と一緒に預かった消費税
仮払消費税かりばらいしょうひぜい借方(左)仕入・経費を支払うときに先に払った消費税
未払消費税みはらいしょうひぜい決算後に発生国に納付する差額(負債)

「決算マジック」——左右をひっくり返して相殺する

消費税の決算整理のポイントは、期中に使っていた借方・貸方の位置をそれぞれひっくり返すことです。これによってお互いの箱をガサッと相殺(打ち消し)することができます。

仮受消費税
仮受消費税(かりうけしょうひぜい)
お客様から預かった消費税
500,000円
期中は貸方(右)に置いていた科目です。決算では消去するために——
👉 借方(左)へ移動!
相殺
(−)
仮払消費税
仮払消費税(かりばらいしょうひぜい)
仕入・経費で先に払った消費税
320,000円
期中は借方(左)に置いていた科目です。決算では消去するために——
👉 貸方(右)へ移動!
500,000 − 320,000 = 差額 180,000円
未払消費税(みはらいしょうひぜい)
180,000円
預かった分の方が多いので、この差額を国に納める

仕訳で表すと、次のようになります。

決算整理仕訳(消費税の相殺)
仮受消費税500,000 / 仮払消費税320,000
未払消費税180,000
「なぜ仮受消費税が借方に来るの?」と思ったら
期中は仮受消費税を貸方(右)に積み上げてきましたね。決算ではその積み上げた残高を「ゼロにして消す」ために、反対側の借方(左)に置きます。これが相殺の仕組みです。仮払消費税も同じで、期中の借方(左)の残高を消すために、決算では貸方(右)に移動させます。

⚠️ よくあるミス(実戦版)——ここで合否が分かれる

📋 まとめ——試験前に確認するチェックリスト

法人税等・消費税の重要ポイント

中間納付の計算式 法人税等 − 仮払法人税等 = 未払法人税等
決算整理(中間納付あり) 借方:法人税等 300,000 / 貸方:仮払法人税等 120,000+未払法人税等 180,000
消費税の相殺ルール 仮受消費税を借方へ・仮払消費税を貸方へ移動し、差額が未払消費税
仮受消費税の期中の位置 期中は貸方(右)→ 決算で借方(左)へ移動して消す
仮払消費税の期中の位置 期中は借方(左)→ 決算で貸方(右)へ移動して消す

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中間納付パターン・消費税相殺の仕訳を繰り返すことで、決算整理の失点がゼロになります。

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決算の仕訳マジックは、種を知れば必ず解けるパズルです。この記事が「あ、そういうことか!」につながったら、僕の毎日の執筆・アプリ開発のモチベーション維持のために、この下にある【いいねボタン】をポチッと押してもらえると、めちゃくちゃ嬉しいです!

💬 よくある質問

消費税の課税・非課税・不課税の違いは何ですか?

3つの区分を整理すると、次のようになります。

区分 消費税 代表例
課税取引(かぜいとりひき) 商品売買・サービス提供・固定資産の売却など
非課税取引(ひかぜいとりひき) 医療費・住宅家賃・学校の授業料・土地の売買など
不課税取引(ふかぜいとりひき) × 給与・損害賠償金・寄付金・保険金の受取など
  • 課税:消費税がかかる。仕訳では仮払・仮受消費税を使う
  • 非課税:本来は課税対象だが、政策的・社会的理由で免除されている
  • 不課税:そもそも消費税という概念が当てはまらない取引

簿記2級の出題では「税抜方式の仕訳」が中心です。課税取引かどうかを問題文から判断し、仮払・仮受消費税を正しく使えるようにしましょう。

法人税等と法人税等調整額はどう違いますか?

法人税等は当期の税務申告に基づく実際の税額で、決算時に見積計上します。法人税等調整額は税効果会計(ぜいこうかかいけい)による調整項目で、会計上の利益と税務上の課税所得のズレを調整するものです。たとえば、会計上は費用でも税務上は認められない場合(引当金の否認など)にズレが生じます。簿記2級では法人税等の基本仕訳がメインです。税効果会計(法人税等調整額)は別の論点として個別に学習しましょう。

仮払消費税と仮受消費税は決算でどう処理しますか?

決算時に仮受消費税(期中は貸方)を借方へ移動し、仮払消費税(期中は借方)を貸方へ移動させることで相殺します。仮受消費税の方が大きい場合、差額が未払消費税(負債)になり後日納付します。逆に仮払消費税の方が大きい場合は未収消費税(資産)になります。仕訳の借方・貸方で迷ったら「期中と反対の位置に置いて消す」というルールを思い出してください。

中間納付がない場合と中間納付がある場合の仕訳の違いは?

中間納付がない場合は、決算で確定した税額をそのまま「法人税等 XXX / 未払法人税等 XXX」と1行で仕訳します。中間納付がある場合は、貸方が「仮払法人税等(すでに払った分)」と「未払法人税等(まだ払っていない残り)」の2つに分かれます。計算式は「未払法人税等 = 法人税等の確定額 − 仮払法人税等」です。