日商簿記3級 | 公開:2026年5月8日

補助簿6種類の選び方を完全解説
どの取引でどの補助簿に記入するか?図解チェック表つき【日商簿記3級】

著者:大谷 一輝(大阪経済大学3回生・日商簿記1級勉強中)

大谷
大谷 一輝 より

こんにちは、大谷です!
実は、僕が初めて第2問の補助簿の組み合わせ問題を見たとき、「1つの取引で何個○を付けさせるんだよ!多すぎて意味不明……なんじゃこりゃ!!」と脳がバグりました(笑)。現金出納帳、売上帳、仕入帳、商品有高帳、売掛金元帳、買掛金元帳……名前を覚えるだけでも一苦労なのに、1つの取引で複数の帳簿に○が付くとなると、もう何が何だかわからなくなりますよね。
でも実は、補助簿選びは「取引を分解して、動いた勘定科目に対応する帳簿を当てはめるだけ」のシンプルなパズルです。この考え方に気づいてから、僕はどんな組み合わせ問題も迷わず解けるようになりました。だからこそ、当時の僕と同じように混乱している皆さんに、どこよりも直感的に理解してもらえるよう、僕なりの攻略法をお届けします!

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この記事でわかること(5秒まとめ)

補助簿は、主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)を補助するための帳簿です。取引の種類によって記入する補助簿が決まっており、試験では「この取引は何の補助簿に記入するか」という問題が頻出です。6種類の補助簿をしっかり覚えましょう。

📚 ① 補助簿の6種類一覧——何が記録できる帳簿なのかを整理する

補助記入帳と補助元帳の分類・連動関係の全体マップ図解

日商簿記3級で学ぶ補助簿は以下の6種類です。

補助簿名 記入する取引 関連勘定科目
現金出納帳 現金の入金・出金 現金
当座預金出納帳 当座預金の入金・引出し 当座預金
売掛金元帳
(得意先元帳)
売掛金の発生・回収 売掛金
買掛金元帳
(仕入先元帳)
買掛金の発生・支払い 買掛金
商品有高帳 商品の受入・払出 繰越商品・仕入・売上
固定資産台帳 固定資産の取得・売却・減価償却 建物・備品・車両など各固定資産勘定
売掛金元帳は得意先ごとに1ページ、買掛金元帳は仕入先ごとに1ページ
売掛金元帳(得意先元帳)は得意先A社・B社それぞれで別ページを設けます。同様に買掛金元帳(仕入先元帳)も仕入先ごとに別ページ。これにより「A社に対していくら売掛金があるか」が一目でわかります。
⚠ 3級受験生の最大の罠:商品有高帳は「売価」ではなく必ず「原価」で記入!
商品有高帳でいちばん間違えやすいのが、売上(払出)のときの記入金額です。「100円で仕入れた商品を150円で売った」場合、売上帳には売価150円を書きますが、商品有高帳の払出欄に書くのは売価150円ではなく、原価100円です。

なぜなら商品有高帳は「商品という在庫が、原価ベースでいくら会社に残っているか」を管理する帳簿だからです。売った値段(利益が乗った金額)を書いてしまうと、在庫の原価計算(先入先出法・移動平均法)が根本から崩れてしまいます。「売上帳は売価、商品有高帳は原価」とセットで唱えて覚えましょう。
🖩 実戦ハック:先入先出・ミスゼロ電卓ハック
試験の第2問で商品有高帳の払い出しを書くときは、計算用紙の余白に【@100円のハコ】【@120円のハコ】と縦に並べて手書きしましょう。先入先出法なら、上の古いハコから順番に指で消し込みながら電卓を叩く。この泥臭い「ハコ消しゴムハック」をやるだけで、本番のパニックによる集計ミスが100%ゼロになりますよ!
受験生
受験生
商品有高帳の払出欄、売った値段(売価)をそのまま書いちゃダメなんですか?売上帳と同じ数字を書きたくなっちゃいます……。
大谷
大谷(簿記1級勉強中)
そこ、めちゃくちゃ良いところに気づきましたね!実はここ、多くの受験生が引っかかる最強のパズルポイントなんです。商品有高帳は「在庫が原価ベースでいくら会社に残っているか」を管理する帳簿。売った値段(利益込みの150円)をそのまま書いてしまうと、在庫の原価計算がガラガラと崩れてしまいます。だから払出欄には必ず「仕入れたときの原価(100円)」を書く。売上帳=売価、商品有高帳=原価。この対比をワンセットで体に叩き込んでください。
受験生
受験生
「売上帳は売価、商品有高帳は原価」、呪文みたいに唱えて覚えます!
大谷
大谷(簿記1級勉強中)
その意気です!この1点さえ押さえて、さっきの「ハコ消しゴムハック」で先入先出を手を動かしながら解けば、第2問の商品有高帳問題はもう怖くありません。

🔍 ② どの取引でどの補助簿に記入するか——取引と帳簿の対応を一覧で整理する

1つの取引が複数の補助簿に記入されることもあります。例えば「掛売上」は売掛金元帳と商品有高帳の両方に記入します。

取引内容 現金
出納帳
当座預金
出納帳
売掛金
元帳
買掛金
元帳
商品
有高帳
固定資産
台帳
現金で商品を仕入
掛けで商品を仕入
現金で商品を売上
掛けで商品を売上
売掛金を現金で回収
買掛金を当座預金で支払
備品を現金で購入
固定資産の減価償却

具体例:掛売上の場合——売上帳と売掛金元帳の両方に記入するパターン

A社に商品50,000円を掛けで売り上げた場合、記入する補助簿は以下の2つです。

当座預金出納帳・買掛金元帳には記入しません。現金の動きがなく、買掛金も関係しないためです。

📝 ③ 試験での出題パターン——「複数の補助簿に○を付ける」問題の解き方

試験では「次の取引を記入する補助簿をすべて選びなさい」という形式が典型的です。解き方のポイントを整理します。

解き方のステップ——取引を「何が動いたか」で分解してチェックする

  1. 取引文を読んで、仕訳を頭の中で切る
  2. 借方・貸方に登場する勘定科目を確認する
  3. その勘定科目に対応する補助簿を選ぶ
例題

「得意先B社から売掛金30,000円を当座預金で回収した」→ 記入する補助簿は?

仕訳:当座預金 30,000 / 売掛金 30,000

答え:当座預金出納帳 + 売掛金元帳(B社)の2つ

📖 ④ 主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)との関係——全取引の記録と特定取引の詳細記録の違い

補助簿を理解するには、まず主要簿との関係を押さえましょう。すべての取引は必ず主要簿に記録され、補助簿はその明細を補うために存在します。

主要簿の2種類——仕訳帳と総勘定元帳それぞれの役割

帳簿名 役割 記録の単位
仕訳帳 取引の発生順に借方・貸方を記録 取引発生順(時系列)
総勘定元帳 仕訳帳から「転記」して勘定科目ごとに残高を管理 勘定科目別

会計の基本フロー:取引発生 → 仕訳帳に記入 → 総勘定元帳に転記 → 試算表(T/B)→ 財務諸表

元丁欄・仕丁欄とは
仕訳帳の「元丁欄」には転記先の総勘定元帳ページ数を、総勘定元帳の「仕丁欄」には転記元の仕訳帳ページ数を記入します。これにより相互参照ができ、転記ミスを発見しやすくなります。

💡 ⑤ 補助記入帳と補助元帳の違い——「時系列で記録」か「取引先・商品ごとに記録」か

補助簿は補助記入帳補助元帳の2種類に分かれます。

種別 記録の方式 主な帳簿
補助記入帳 特定勘定の増減を取引発生順に記録 現金出納帳・当座預金出納帳・小口現金出納帳・受取手形記入帳・支払手形記入帳・売上帳・仕入帳
補助元帳 取引先別・品目別に分類して管理 売掛金元帳(得意先元帳)・買掛金元帳(仕入先元帳)・商品有高帳・固定資産台帳

補助記入帳の全種類——現金出納帳・当座預金出納帳・仕入帳・売上帳

補助簿の作成は任意!
主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)の作成は義務ですが、補助簿の作成は任意です。ただし、内部管理や試験対策では必須の知識です。試験では「この取引はどの補助簿に記入するか」が問われます。

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練習問題

次の各取引について、記入する補助簿をすべて答えなさい。

よくある質問

補助簿と主要簿の違いは何?

主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)はすべての取引を記録する必須帳簿です。一方、補助簿は特定の勘定科目や取引先の詳細を管理するための帳簿で、作成は任意です。主要簿は「全体を把握」、補助簿は「明細を把握」するためのものと覚えましょう。試験では補助簿の種類と記入ルールが頻出です。

1つの取引で複数の補助簿に記入することはあるの?

あります。例えば「得意先に商品を掛けで売り上げた」場合は、売掛金元帳と商品有高帳の両方に記入します。仕訳の借方・貸方に登場する勘定科目をすべて確認し、それぞれの勘定科目に対応する補助簿を選ぶのがポイントです。

補助記入帳と補助元帳の違いは?

補助記入帳は取引の発生順(時系列)に記録する帳簿で、現金出納帳・当座預金出納帳・売上帳・仕入帳などがあります。補助元帳は取引先別・品目別に分類して管理する帳簿で、売掛金元帳(得意先元帳)・買掛金元帳(仕入先元帳)・商品有高帳などが該当します。

まとめ:補助簿 早見表

現金出納帳現金の入出金があるすべての取引
当座預金出納帳当座預金の入出金があるすべての取引
売掛金元帳売掛金の増減(掛売上・回収)
買掛金元帳買掛金の増減(掛仕入・支払)
商品有高帳商品の受入(仕入)・払出(売上)
固定資産台帳固定資産の取得・売却・減価償却

補助簿選びも商品有高帳のハコ消しも、全部パズルのピースを当てはめるゲームだ!

最初は「6種類も覚えられない」「原価と売価がごっちゃになる」と絶望しかけますが、取引を「何が動いたか」で分解するコツと、手を動かす「ハコ消しゴムハック」さえ掴めば、驚くほどスラスラ解けるようになります。焦らず1つずつ、パズルを解く感覚で攻略していきましょう。

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