日商簿記3級 | 公開:2026年5月8日 | 更新日:2026年7月8日

補助簿8種類の選び方を完全解説
どの取引でどの補助簿に記入するか?図解チェック表つき【日商簿記3級】

著者:若葉(関西の大学3回生・日商簿記1級勉強中)

若葉
若葉 より

こんにちは、若葉です!
実は、私が初めて第2問の補助簿の組み合わせ問題を見たとき、「1つの取引で何個○を付けさせるんだよ!多すぎて意味不明……なんじゃこりゃ!!」と脳がバグりました(笑)。現金出納帳、売上帳、仕入帳、商品有高帳、売掛金元帳、買掛金元帳……名前を覚えるだけでも一苦労なのに、1つの取引で複数の帳簿に○が付くとなると、もう何が何だかわからなくなりますよね。
でも実は、補助簿選びは「取引を分解して、動いた勘定科目に対応する帳簿を当てはめるだけ」のシンプルなパズルです。この考え方に気づいてから、私はどんな組み合わせ問題も迷わず解けるようになりました。だからこそ、当時の私と同じように混乱している皆さんに、どこよりも直感的に理解してもらえるよう、私なりの攻略法をお届けします!

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この記事でわかること(5秒まとめ)

補助簿は、主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)を補助するための帳簿です。取引の種類によって記入する補助簿が決まっており、試験では「この取引は何の補助簿に記入するか」という問題が頻出です。主要な8種類の補助簿をしっかり覚えましょう。

📚 ① 補助簿の主要8種類一覧——何が記録できる帳簿なのかを整理する

補助記入帳と補助元帳の分類・連動関係の全体マップ図解

日商簿記3級で学ぶ主な補助簿は以下の8種類です。

補助簿名 記入する取引 関連勘定科目
現金出納帳 現金の入金・出金 現金
当座預金出納帳 当座預金の入金・引出し 当座預金
仕入帳 商品の仕入(現金・掛け問わず) 仕入
売上帳 商品の売上(現金・掛け問わず) 売上
売掛金元帳
(得意先元帳)
売掛金の発生・回収 売掛金
買掛金元帳
(仕入先元帳)
買掛金の発生・支払い 買掛金
商品有高帳 商品の受入・払出 繰越商品・仕入・売上
固定資産台帳 固定資産の取得・売却・減価償却 建物・備品・車両など各固定資産勘定
仕入帳・売上帳と商品有高帳の違い:仕入帳・売上帳は「いつ・誰から(誰に)・いくらで」という取引そのものを記録する帳簿です。一方、商品有高帳は「商品の在庫が原価ベースでいくら残っているか」を記録する帳簿で、目的が異なります。1つの仕入・売上取引で、両方に記入することもあります。
売掛金元帳は得意先ごとに1ページ、買掛金元帳は仕入先ごとに1ページ
売掛金元帳(得意先元帳)は得意先A社・B社それぞれで別ページを設けます。同様に買掛金元帳(仕入先元帳)も仕入先ごとに別ページ。これにより「A社に対していくら売掛金があるか」が一目でわかります。
⚠ 3級受験生の最大の罠:商品有高帳は「売価」ではなく必ず「原価」で記入!
商品有高帳でいちばん間違えやすいのが、売上(払出)のときの記入金額です。「100円で仕入れた商品を150円で売った」場合、売上帳には売価150円を書きますが、商品有高帳の払出欄に書くのは売価150円ではなく、原価100円です。

なぜなら商品有高帳は「商品という在庫が、原価ベースでいくら会社に残っているか」を管理する帳簿だからです。売った値段(利益が乗った金額)を書いてしまうと、在庫の原価計算(先入先出法・移動平均法)が根本から崩れてしまいます。「売上帳は売価、商品有高帳は原価」とセットで唱えて覚えましょう。
🖩 実戦ハック:先入先出・ミスゼロ電卓ハック
試験の第2問で商品有高帳の払い出しを書くときは、計算用紙の余白に【@100円のハコ】【@120円のハコ】と縦に並べて手書きしましょう。先入先出法なら、上の古いハコから順番に指で消し込みながら電卓を叩く。この泥臭い「ハコ消しゴムハック」をやるだけで、本番のパニックによる集計ミスが100%ゼロになりますよ!
受験生
受験生
商品有高帳の払出欄、売った値段(売価)をそのまま書いちゃダメなんですか?売上帳と同じ数字を書きたくなっちゃいます……。
若葉
若葉(簿記1級勉強中)
そこ、めちゃくちゃ良いところに気づきましたね!実はここ、多くの受験生が引っかかる最強のパズルポイントなんです。商品有高帳は「在庫が原価ベースでいくら会社に残っているか」を管理する帳簿。売った値段(利益込みの150円)をそのまま書いてしまうと、在庫の原価計算がガラガラと崩れてしまいます。だから払出欄には必ず「仕入れたときの原価(100円)」を書く。売上帳=売価、商品有高帳=原価。この対比をワンセットで体に叩き込んでください。
受験生
受験生
「売上帳は売価、商品有高帳は原価」、呪文みたいに唱えて覚えます!
若葉
若葉(簿記1級勉強中)
その意気です!この1点さえ押さえて、さっきの「ハコ消しゴムハック」で先入先出を手を動かしながら解けば、第2問の商品有高帳問題はもう怖くありません。

🔍 ② どの取引でどの補助簿に記入するか——取引と帳簿の対応を一覧で整理する

1つの取引が複数の補助簿に記入されることもあります。例えば「掛売上」は売掛金元帳と商品有高帳の両方に記入します。

取引内容 現金
出納帳
当座預金
出納帳
仕入帳 売上帳 売掛金
元帳
買掛金
元帳
商品
有高帳
固定資産
台帳
現金で商品を仕入
掛けで商品を仕入
現金で商品を売上
掛けで商品を売上
売掛金を現金で回収
買掛金を当座預金で支払
備品を現金で購入
固定資産の減価償却

具体例:掛売上の場合——売上帳と売掛金元帳の両方に記入するパターン

A社に商品50,000円を掛けで売り上げた場合、記入する補助簿は以下の2つです。

当座預金出納帳・買掛金元帳には記入しません。現金の動きがなく、買掛金も関係しないためです。

📝 ③ 試験での出題パターン——「複数の補助簿に○を付ける」問題の解き方

試験では「次の取引を記入する補助簿をすべて選びなさい」という形式が典型的です。解き方のポイントを整理します。

解き方のステップ——取引を「何が動いたか」で分解してチェックする

  1. 取引文を読んで、仕訳を頭の中で切る
  2. 借方・貸方に登場する勘定科目を確認する
  3. その勘定科目に対応する補助簿を選ぶ
例題

「得意先B社から売掛金30,000円を当座預金で回収した」→ 記入する補助簿は?

仕訳:当座預金 30,000 / 売掛金 30,000

答え:当座預金出納帳 + 売掛金元帳(B社)の2つ

📖 ④ 主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)との関係——全取引の記録と特定取引の詳細記録の違い

補助簿を理解するには、まず主要簿との関係を押さえましょう。すべての取引は必ず主要簿に記録され、補助簿はその明細を補うために存在します。

主要簿の2種類——仕訳帳と総勘定元帳それぞれの役割

帳簿名 役割 記録の単位
仕訳帳 取引の発生順に借方・貸方を記録 取引発生順(時系列)
総勘定元帳 仕訳帳から「転記」して勘定科目ごとに残高を管理 勘定科目別

会計の基本フロー:取引発生 → 仕訳帳に記入 → 総勘定元帳に転記 → 試算表(T/B)→ 財務諸表

元丁欄・仕丁欄とは
仕訳帳の「元丁欄」には転記先の総勘定元帳ページ数を、総勘定元帳の「仕丁欄」には転記元の仕訳帳ページ数を記入します。これにより相互参照ができ、転記ミスを発見しやすくなります。

💡 ⑤ 補助記入帳と補助元帳の違い——「時系列で記録」か「取引先・商品ごとに記録」か

補助簿は補助記入帳補助元帳の2種類に分かれます。

種別 記録の方式 主な帳簿
補助記入帳 特定勘定の増減を取引発生順に記録 現金出納帳・当座預金出納帳・小口現金出納帳・受取手形記入帳・支払手形記入帳・売上帳・仕入帳
補助元帳 取引先別・品目別に分類して管理 売掛金元帳(得意先元帳)・買掛金元帳(仕入先元帳)・商品有高帳・固定資産台帳

補助記入帳の全種類——現金出納帳・当座預金出納帳・仕入帳・売上帳

補助簿の作成は任意!
主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)の作成は義務ですが、補助簿の作成は任意です。ただし、内部管理や試験対策では必須の知識です。試験では「この取引はどの補助簿に記入するか」が問われます。

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練習問題

次の各取引について、記入する補助簿をすべて答えなさい。

よくある質問

補助簿と主要簿の違いは何?

主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)はすべての取引を記録する必須帳簿です。一方、補助簿は特定の勘定科目や取引先の詳細を管理するための帳簿で、作成は任意です。主要簿は「全体を把握」、補助簿は「明細を把握」するためのものと覚えましょう。試験では補助簿の種類と記入ルールが頻出です。

1つの取引で複数の補助簿に記入することはあるの?

あります。例えば「得意先に商品を掛けで売り上げた」場合は、売掛金元帳と商品有高帳の両方に記入します。仕訳の借方・貸方に登場する勘定科目をすべて確認し、それぞれの勘定科目に対応する補助簿を選ぶのがポイントです。

補助記入帳と補助元帳の違いは?

補助記入帳は取引の発生順(時系列)に記録する帳簿で、現金出納帳・当座預金出納帳・売上帳・仕入帳などがあります。補助元帳は取引先別・品目別に分類して管理する帳簿で、売掛金元帳(得意先元帳)・買掛金元帳(仕入先元帳)・商品有高帳などが該当します。

まとめ:補助簿 早見表

現金出納帳現金の入出金があるすべての取引
当座預金出納帳当座預金の入出金があるすべての取引
売掛金元帳売掛金の増減(掛売上・回収)
買掛金元帳買掛金の増減(掛仕入・支払)
商品有高帳商品の受入(仕入)・払出(売上)
固定資産台帳固定資産の取得・売却・減価償却

補助簿選びも商品有高帳のハコ消しも、全部パズルのピースを当てはめるゲームだ!

最初は「8種類も覚えられない」「原価と売価がごっちゃになる」と絶望しかけますが、取引を「何が動いたか」で分解するコツと、手を動かす「ハコ消しゴムハック」さえ掴めば、驚くほどスラスラ解けるようになります。焦らず1つずつ、パズルを解く感覚で攻略していきましょう。

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