日商簿記3級 | 公開:2026年5月8日 | 更新日:2026年8月25日
補助簿8種類の選び方を完全解説
どの取引でどの補助簿に記入するか?図解チェック表つき【日商簿記3級】
著者:若葉(関西の大学3回生・ITパスポート・基本情報技術者学習中/簿記1級は中断中)
こんにちは、若葉です!
実は、私が初めて第2問の補助簿の組み合わせ問題を見たとき、「1つの取引で何個○を付けさせるんだよ!多すぎて意味不明……なんじゃこりゃ!!」と脳がバグりました(笑)。現金出納帳、売上帳、仕入帳、商品有高帳、売掛金元帳、買掛金元帳……名前を覚えるだけでも一苦労なのに、1つの取引で複数の帳簿に○が付くとなると、もう何が何だかわからなくなりますよね。
でも実は、補助簿選びは「取引を分解して、動いた勘定科目に対応する帳簿を当てはめるだけ」のシンプルなパズルです。この考え方に気づいてから、私はどんな組み合わせ問題も迷わず解けるようになりました。だからこそ、当時の私と同じように混乱している皆さんに、どこよりも直感的に理解してもらえるよう、私なりの攻略法をお届けします!
この記事で整理した内容から、次の学習で確認することを1つ選び、記録に残してみてください。
この記事でわかること(5秒まとめ)
- 補助簿は主に8種類——現金出納帳・当座預金出納帳・仕入帳・売上帳・商品有高帳・売掛金元帳・買掛金元帳・固定資産台帳
- 取引の種類で記入する補助簿が決まる——1つの取引で複数の補助簿に記入することがある
- 試験頻出は「この取引はどの補助簿に記入するか」という選択問題——組み合わせを覚える
- 主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)は全取引を網羅。補助簿は特定の取引をより詳しく記録
補助簿は、主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)を補助するための帳簿です。取引の種類によって記入する補助簿が決まっており、試験では「この取引は何の補助簿に記入するか」という問題が頻出です。主要な8種類の補助簿をしっかり覚えましょう。
📚 ① 補助簿の主要8種類一覧——何が記録できる帳簿なのかを整理する
日商簿記3級で学ぶ主な補助簿は以下の8種類です。
| 補助簿名 |
記入する取引 |
関連勘定科目 |
| 現金出納帳 |
現金の入金・出金 |
現金 |
| 当座預金出納帳 |
当座預金の入金・引出し |
当座預金 |
| 仕入帳 |
商品の仕入(現金・掛け問わず) |
仕入 |
| 売上帳 |
商品の売上(現金・掛け問わず) |
売上 |
売掛金元帳 (得意先元帳) |
売掛金の発生・回収 |
売掛金 |
買掛金元帳 (仕入先元帳) |
買掛金の発生・支払い |
買掛金 |
| 商品有高帳 |
商品の受入・払出 |
繰越商品・仕入・売上 |
| 固定資産台帳 |
固定資産の取得・売却・減価償却 |
建物・備品・車両など各固定資産勘定 |
仕入帳・売上帳と商品有高帳の違い:仕入帳・売上帳は「いつ・誰から(誰に)・いくらで」という取引そのものを記録する帳簿です。一方、商品有高帳は「商品の在庫が原価ベースでいくら残っているか」を記録する帳簿で、目的が異なります。1つの仕入・売上取引で、両方に記入することもあります。
売掛金元帳は得意先ごとに1ページ、買掛金元帳は仕入先ごとに1ページ
売掛金元帳(得意先元帳)は得意先A社・B社それぞれで別ページを設けます。同様に買掛金元帳(仕入先元帳)も仕入先ごとに別ページ。これにより「A社に対していくら売掛金があるか」が一目でわかります。
⚠ 3級受験生の最大の罠:商品有高帳は「売価」ではなく必ず「原価」で記入!
商品有高帳でいちばん間違えやすいのが、売上(払出)のときの記入金額です。「100円で仕入れた商品を150円で売った」場合、売上帳には売価150円を書きますが、商品有高帳の払出欄に書くのは売価150円ではなく、原価100円です。
なぜなら商品有高帳は「商品という在庫が、原価ベースでいくら会社に残っているか」を管理する帳簿だからです。売った値段(利益が乗った金額)を書いてしまうと、在庫の原価計算(先入先出法・移動平均法)が根本から崩れてしまいます。「売上帳は売価、商品有高帳は原価」とセットで唱えて覚えましょう。
🖩 実戦ハック:先入先出・ミスゼロ電卓ハック
試験の第2問で商品有高帳の払い出しを書くときは、計算用紙の余白に【@100円のハコ】【@120円のハコ】と縦に並べて手書きしましょう。先入先出法なら、上の古いハコから順番に指で消し込みながら電卓を叩く。この泥臭い「ハコ消しゴムハック」をやるだけで、本番のパニックによる集計ミスが100%ゼロになりますよ!
受験生
商品有高帳の払出欄、売った値段(売価)をそのまま書いちゃダメなんですか?売上帳と同じ数字を書きたくなっちゃいます……。
若葉(IT資格学習中)
そこ、めちゃくちゃ良いところに気づきましたね!実はここ、多くの受験生が引っかかる最強のパズルポイントなんです。商品有高帳は「在庫が原価ベースでいくら会社に残っているか」を管理する帳簿。売った値段(利益込みの150円)をそのまま書いてしまうと、在庫の原価計算がガラガラと崩れてしまいます。だから払出欄には必ず「仕入れたときの原価(100円)」を書く。売上帳=売価、商品有高帳=原価。この対比をワンセットで体に叩き込んでください。
受験生
「売上帳は売価、商品有高帳は原価」、呪文みたいに唱えて覚えます!
若葉(IT資格学習中)
その意気です!この1点さえ押さえて、さっきの「ハコ消しゴムハック」で先入先出を手を動かしながら解けば、第2問の商品有高帳問題はもう怖くありません。
🔍 ② どの取引でどの補助簿に記入するか——取引と帳簿の対応を一覧で整理する
1つの取引が複数の補助簿に記入されることもあります。例えば「掛売上」は売掛金元帳と商品有高帳の両方に記入します。
| 取引内容 |
現金 出納帳 |
当座預金 出納帳 |
仕入帳 |
売上帳 |
売掛金 元帳 |
買掛金 元帳 |
商品 有高帳 |
固定資産 台帳 |
| 現金で商品を仕入 |
✔ | — | ✔ | — | — | — | ✔ | — |
| 掛けで商品を仕入 |
— | — | ✔ | — | — | ✔ | ✔ | — |
| 現金で商品を売上 |
✔ | — | — | ✔ | — | — | ✔ | — |
| 掛けで商品を売上 |
— | — | — | ✔ | ✔ | — | ✔ | — |
| 売掛金を現金で回収 |
✔ | — | — | — | ✔ | — | — | — |
| 買掛金を当座預金で支払 |
— | ✔ | — | — | — | ✔ | — | — |
| 備品を現金で購入 |
✔ | — | — | — | — | — | — | ✔ |
| 固定資産の減価償却 |
— | — | — | — | — | — | — | ✔ |
具体例:掛売上の場合——売上帳と売掛金元帳の両方に記入するパターン
A社に商品50,000円を掛けで売り上げた場合、記入する補助簿は以下の2つです。
- 売掛金元帳(A社):A社の売掛金が50,000円増加
- 商品有高帳:商品50,000円分が払い出された
当座預金出納帳・買掛金元帳には記入しません。現金の動きがなく、買掛金も関係しないためです。
📝 ③ 試験での出題パターン——「複数の補助簿に○を付ける」問題の解き方
試験では「次の取引を記入する補助簿をすべて選びなさい」という形式が典型的です。解き方のポイントを整理します。
解き方のステップ——取引を「何が動いたか」で分解してチェックする
- 取引文を読んで、仕訳を頭の中で切る
- 借方・貸方に登場する勘定科目を確認する
- その勘定科目に対応する補助簿を選ぶ
例題
「得意先B社から売掛金30,000円を当座預金で回収した」→ 記入する補助簿は?
仕訳:当座預金 30,000 / 売掛金 30,000
答え:当座預金出納帳 + 売掛金元帳(B社)の2つ
📖 ④ 主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)との関係——全取引の記録と特定取引の詳細記録の違い
補助簿を理解するには、まず主要簿との関係を押さえましょう。すべての取引は必ず主要簿に記録され、補助簿はその明細を補うために存在します。
主要簿の2種類——仕訳帳と総勘定元帳それぞれの役割
| 帳簿名 |
役割 |
記録の単位 |
| 仕訳帳 |
取引の発生順に借方・貸方を記録 |
取引発生順(時系列) |
| 総勘定元帳 |
仕訳帳から「転記」して勘定科目ごとに残高を管理 |
勘定科目別 |
会計の基本フロー:取引発生 → 仕訳帳に記入 → 総勘定元帳に転記 → 試算表(T/B)→ 財務諸表
元丁欄・仕丁欄とは
仕訳帳の「元丁欄」には転記先の総勘定元帳ページ数を、総勘定元帳の「仕丁欄」には転記元の仕訳帳ページ数を記入します。これにより相互参照ができ、転記ミスを発見しやすくなります。
💡 ⑤ 補助記入帳と補助元帳の違い——「時系列で記録」か「取引先・商品ごとに記録」か
補助簿は補助記入帳と補助元帳の2種類に分かれます。
| 種別 |
記録の方式 |
主な帳簿 |
| 補助記入帳 |
特定勘定の増減を取引発生順に記録 |
現金出納帳・当座預金出納帳・小口現金出納帳・受取手形記入帳・支払手形記入帳・売上帳・仕入帳 |
| 補助元帳 |
取引先別・品目別に分類して管理 |
売掛金元帳(得意先元帳)・買掛金元帳(仕入先元帳)・商品有高帳・固定資産台帳 |
補助記入帳の全種類——現金出納帳・当座預金出納帳・仕入帳・売上帳
- 現金出納帳:現金の収支を詳細に記録
- 当座預金出納帳:当座預金の入出金を記録
- 小口現金出納帳:用度係が管理する小口現金の支払明細
- 受取手形記入帳:受け取った手形の入出し(振出人・満期日・金額)を管理
- 支払手形記入帳:振り出した手形の入出しを管理
- 売上帳・仕入帳:売上・仕入の取引を詳細に記録
補助簿の作成は任意!
主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)の作成は義務ですが、補助簿の作成は任意です。ただし、内部管理や試験対策では必須の知識です。試験では「この取引はどの補助簿に記入するか」が問われます。
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練習問題
次の各取引について、記入する補助簿をすべて答えなさい。
- ① 商品80,000円を仕入れ、代金は現金で支払った
- ② 得意先C社に商品120,000円を掛けで売り上げた
- ③ 仕入先D社への買掛金50,000円を小切手を振り出して支払った
- ④ 備品300,000円を当座預金から購入した
- ⑤ 得意先E社の売掛金40,000円が当座預金に振り込まれた
よくある質問
補助簿と主要簿の違いは何?
主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)はすべての取引を記録する必須帳簿です。一方、補助簿は特定の勘定科目や取引先の詳細を管理するための帳簿で、作成は任意です。主要簿は「全体を把握」、補助簿は「明細を把握」するためのものと覚えましょう。試験では補助簿の種類と記入ルールが頻出です。
1つの取引で複数の補助簿に記入することはあるの?
あります。例えば「得意先に商品を掛けで売り上げた」場合は、売掛金元帳と商品有高帳の両方に記入します。仕訳の借方・貸方に登場する勘定科目をすべて確認し、それぞれの勘定科目に対応する補助簿を選ぶのがポイントです。
補助記入帳と補助元帳の違いは?
補助記入帳は取引の発生順(時系列)に記録する帳簿で、現金出納帳・当座預金出納帳・売上帳・仕入帳などがあります。補助元帳は取引先別・品目別に分類して管理する帳簿で、売掛金元帳(得意先元帳)・買掛金元帳(仕入先元帳)・商品有高帳などが該当します。
まとめ:補助簿 早見表
現金出納帳現金の入出金があるすべての取引
当座預金出納帳当座預金の入出金があるすべての取引
売掛金元帳売掛金の増減(掛売上・回収)
買掛金元帳買掛金の増減(掛仕入・支払)
商品有高帳商品の受入(仕入)・払出(売上)
固定資産台帳固定資産の取得・売却・減価償却
補助簿選びも商品有高帳のハコ消しも、全部パズルのピースを当てはめるゲームだ!
この記事で整理した内容から、次の学習で確認することを1つ選び、記録に残してみてください。