日商簿記2級 | 公開:2026年5月9日 | 更新日:2026年7月8日
経費とは?
製造原価の経費と製造間接費を解説【簿記2級】
著者:若葉(関西の大学3回生・日商簿記1級勉強中)
工業簿記の経費とは、材料費・労務費以外の製造原価です。外注加工賃、工場の減価償却費、電力料などが代表例です。経費を理解すると、製造間接費に集める意味が見えてきます。
受験生
工業簿記の「経費」って、材料費でも労務費でもないって言われても、結局何が経費に入るのかピンときません……。
若葉(簿記1級勉強中)
わかります、私も最初「経費」という言葉のイメージが日常会話と混ざって混乱しました。ここでの経費は「材料費でも労務費でもない、製造に関わる原価の残り全部」という消去法で考えると楽です。外注加工賃、工場の減価償却費、電力料あたりが定番です。
受験生
消去法だとイメージしやすいです!直接経費と間接経費はどう見分ければいいですか?
若葉(簿記1級勉強中)
「どの製品にいくらかかったか、はっきり紐づくか」だけを見てください。特定の製品のための外注加工賃なら直接経費、工場全体でかかる電力料や減価償却費のように複数の製品にまたがるものは間接経費として製造間接費に集めます。材料費・労務費と全く同じ発想です。
先に結論:経費は「材料費でも労務費でもない製造原価」です。特定の製品に直接ひもづくものは直接経費、ひもづかないものは間接経費として製造間接費に集めます。
経費とは
図:直接経費(外注加工賃等)と間接経費(電力料・減価償却費等)の分類一覧
経費は直接経費と間接経費に分かれ、直接経費は仕掛品に直接集計、間接経費は製造間接費を通じて配賦します。
経費とは、製品を作るために発生した原価のうち、材料費・労務費以外のものです。工場の電気代、機械の減価償却費、外注加工賃などが代表例です。
日常会話の「経費」と違い、工業簿記でいう経費は製造に関係する費用だけを指します。販売費や本社の管理費とは区別します。
経費の具体例
| 項目 | 内容 |
| 外注加工賃 | 製品の一部加工を外部業者に依頼した費用 |
| 減価償却費 | 工場の機械や設備の使用による価値の減少 |
| 電力料 | 工場で機械を動かすための電気代 |
| 修繕費 | 工場設備や機械の修理費 |
直接経費と間接経費
| 分類 | 意味 | 例 |
| 直接経費 | 特定の製品に直接ひもづけられる経費 | 特定製品の外注加工賃 |
| 間接経費 | 特定の製品に直接ひもづけにくい経費 | 工場の減価償却費、電力料、修繕費 |
簿記2級では、経費の多くは間接経費として製造間接費に集めるイメージで出てきます。ただし、外注加工賃のように特定製品に直接ひもづくものは直接経費として扱います。
経費と製造間接費の関係
経費で混乱しやすいのが、製造間接費との関係です。製造間接費は、間接材料費・間接労務費・間接経費をまとめて集める箱です。
| 製造間接費に集めるもの | 例 |
| 間接材料費 | 補助材料、工場消耗品 |
| 間接労務費 | 監督者の賃金、手待時間 |
| 間接経費 | 工場の減価償却費、電力料、修繕費 |
間接経費が発生したとき
製造間接費 40,000/減価償却費 40,000
間接経費は、いったん製造間接費に集めます。その後、一定の基準で各製品に配賦します。
直接経費が発生したとき
仕掛品 30,000/外注加工賃 30,000
直接経費は、特定製品に直接ひもづくため、仕掛品に直接入れます。
経費でよくあるミス
- 販売費や一般管理費まで製造原価に入れてしまう
- 直接経費と間接経費を区別せず、すべて製造間接費にしてしまう
- 工場の費用と本社の費用を混同する
- 外注加工賃を常に間接経費だと思い込む
判断の軸:その費用が「工場で製品を作るため」に発生しているか、さらに「特定の製品に直接ひもづくか」を順番に見ます。
まとめ
- 経費は、材料費・労務費以外の製造原価
- 外注加工賃、減価償却費、電力料、修繕費などが代表例
- 特定製品に直接ひもづく経費は直接経費
- 直接ひもづかない経費は間接経費として製造間接費へ集める
- 販売費・一般管理費とは区別する
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