簿記2級、模試はできるのに本番だと解けない…なぜ?点数が伸びない人の弱点診断チェックリスト

著者:若葉(関西の大学3回生・日商簿記1級勉強中)

若葉
若葉 より

「模試や予想問題集だと7〜8割取れるのに、本番の過去問や本試験になると急に手が止まる」——これ、実はすごくよくある悩みです。しかも厄介なのが、「メンタルが弱いから」「本番に弱い性格だから」で片付けられがちなこと。私自身もそう思い込んで、原因を探すのを諦めかけた時期がありました。
でも実際は、性格の問題じゃなく「模試の間違え方」を分析していないだけのケースがほとんどです。この記事では、その原因を3パターンに分けて、自分がどれに当てはまるかを5分で診断できるチェックリストを用意しました。

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この記事の結論を先に言うと
「模試ができるのに本番で解けない」現象は、大きく分けて①初見の言い回しへの対応力不足 ②時間配分のミス ③特定分野だけの穴のどれかです。原因が違えば対策も全く違うので、まず自分のパターンを特定することが最短ルートになります。

「模試はできるのに本番で解けない」の正体は3パターンある

受験生
受験生
市販の予想問題集だと毎回75点くらい取れるのに、いざ本試験の過去問を本番と同じ時間で解くと55点とかしか取れないんです……。自分は本番に弱いタイプなんでしょうか?
若葉
若葉(簿記1級勉強中)
その「本番に弱い」って結論、実はちょっと早いです。私も最初はそう思っていましたが、点数が落ちた原因を分解してみたら「性格」の話じゃなく、明確に3つのどれかに当てはまっていました。
受験生
受験生
3つ、ですか?
若葉
若葉(簿記1級勉強中)
①問題文の言い回しが変わると対応できない、②時間配分のミスで後半に手が回らない、③実は特定の分野だけが穴になっている——このどれかです。私は模試の第3問だけはいつも満点近いのに、本試験になると連結の言い回しで急に止まってしまうタイプでした。原因が分かれば、直す場所はかなり絞れますよ。

「本番に弱い」で終わらせず、まず自分がどのパターンに当てはまるかを特定しましょう。下の表で、3つのパターンの特徴を整理しました。

パターン特徴よくあるサイン
①初見の言い回しに弱い知識はあるのに、聞かれ方が変わると手が止まる問題集と同じ形式だと解けるが、表現が変わると迷う
②時間配分のミス解ける問題も時間切れで白紙になる後半の大問(第3問・第5問)が毎回時間切れ気味
③特定分野だけの穴特定の論点でまとめて失点している連結会計・標準原価計算など、特定単元だけ点が伸びない
3つが混ざっているケースも普通にあります:「①と②の合わせ技」のように複数パターンに当てはまる人も多いです。無理に1つに絞ろうとせず、下のチェックリストで直近の模試・過去問を実際に見返しながら確認してください。

自分がどのパターンか、5分で診断するチェックリスト

感覚で「なんとなく本番に弱い」と決めつける前に、手元にある直近の模試・過去問3回分を見返してください。以下の手順で、自分の間違え方を「見える化」します。

1

直近3回分の答案(模試・過去問)を用意する。採点結果が残っていなければ、記憶でも構いません。大問ごとに「白紙で出した設問」「時間切れで飛ばした設問」「解いたのに間違えた設問」の3種類に色分けしてください。

2

「解いたのに間違えた設問」を、さらに4種類に分類する。「知識不足(そもそも解き方を知らなかった)」「読み取りミス(問題文を勘違いした)」「計算ミス(電卓・集計のミス)」「時間切れ気味で焦って書いた」のどれに当てはまるか、1問ずつチェックしていきます。

3

集計して、どの分類が一番多いかを数える。「読み取りミス」が多ければパターン①、「時間切れ」の設問がどの回も後半に集中していればパターン②、特定の大問・単元に間違いが偏っていればパターン③です。

ここでやってはいけないこと:「なんとなく難しかった」で終わらせて次の模試に進むのは、正直かなりもったいないです。原因を特定しないまま演習量だけ増やしても、同じ間違え方を繰り返してしまいます。5分だけでいいので、必ず分類の作業をしてください。

パターン別・今日からできる対処法

①「初見の言い回し」への対策

使っている問題集が1冊だけだと、その問題集の「聞かれ方の癖」に慣れてしまい、本番で違う言い回しをされると対応できなくなります。対策はシンプルで、普段使っている問題集とは別の予想問題集や、他社(TAC・ネットスクール・大原など)の模試を1〜2回分だけ追加で解くことです。同じ論点でも聞かれ方が変わるだけでかなり対応力が上がります。

②「時間配分」への対策

解ける問題を時間切れで落としているなら、これは実力不足ではなく練習不足です。大問ごとの目標時間を紙に書き出してから解く練習をしてください。例えば「第1問15分・第2問20分・第3問25分・第4問18分・第5問22分」のように自分で割り振り、模試のたびにストップウォッチで実測して、どこで想定より時間がかかっているかを確認します。

大問目安時間(90分中)時間がかかりやすいポイント
第1問(仕訳)15分前後仕訳自体より、見慣れない勘定科目名で迷う
第2問(個別論点)18〜20分連結・株主資本等変動計算書など資料が多い年は要注意
第3問(決算整理・財務諸表)25分前後集計ミスに気づいて後戻りすると一気に時間を食う
第4問・第5問(工業簿記)合計25〜30分下書きの型が決まっていないとここで詰まりやすい

③「特定分野の穴」への対策

連結会計・標準原価計算・リース会計など、特定の論点だけが毎回失点しているなら、演習量を全体的に増やしても効果は薄いです。その分野だけを1〜2週間、集中的にやり直す期間を作ってください。工業簿記だけが極端に弱いという方は、演習ロードマップの記事もあわせて読んでみてください。

→ 簿記2級 工業簿記の演習ロードマップ(材料費からCVPまでの解き方)

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「本番だと緊張して手が震える」——メンタル要因への対処

診断した結果、原因が①〜③のどれにも当てはまらず、単純に「本番の空気に飲まれる」というケースもあります。これはよくある反応で、決して珍しいことではありません。まず確認してほしいのは、模試を本番と同じ時間・同じ環境で解いていたかです。自宅でリラックスして時間無制限で解いた模試と、本番の緊張感の中で90分きっちり解く本試験は、同じ「模試」でも別物です。

本番想定の練習を1回でも増やす:直前期の模試は「静かな部屋で90分測る」「途中で飲み物を飲まない」など、できるだけ本番のルールに寄せて解いてみてください。1回でも本番形式で経験しておくと、当日の緊張がかなり和らぎます。

ネット試験(CBT)と統一試験(紙)では緊張するポイントが少し違います。どちらを選ぶか迷っている方は、こちらの比較記事も参考にしてください。

→ ネット試験(CBT)vs 統一試験(紙)徹底比較→ ネット試験の問題構成・時間配分

それでも本番で崩れたら——次に向けた立て直し方

今回この記事を読んで対策をしても、結果として本番で思うように点が取れないこともあります。それ自体は珍しいことではありません。大事なのは「今回はダメだった」で終わらせず、次の模試診断に必ずつなげることです。試験直後の記憶が新鮮なうちに、どの大問で・どんな理由でつまずいたかをメモしておいてください。

もし結果的に本試験も不合格だった場合は、原因分析から立て直しまでを整理した記事もあります。

→ 簿記2級に落ちた…次どうする?不合格後の立て直し方

やりがちな失敗:本番で崩れるたびに「もっと演習量を増やそう」とだけ考えるのは、実はあまり効率的ではありません。原因の分類をせずに量だけ増やしても、同じ間違え方を繰り返すケースが大半です。量より先に、間違え方の分類を習慣にしてください。

まとめ

「本番に弱い」という結論は、実は一番もったいない結論です。原因さえ特定できれば、直す場所は驚くほど絞り込めます。今日この記事を読んで診断まで終えたあなたは、もう次の模試で同じ間違いを繰り返さない準備ができています。

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よくある質問

模試で毎回7割取れているのに、本試験で急に崩れます。なぜですか?
多くの場合、知識不足ではなく「問題文の言い回しへの対応力」「時間配分」「特定分野の穴」のいずれかが原因です。直近の模試の間違え方を分類して、どのパターンに当てはまるか確認してみてください。
演習量を増やせば本番でも解けるようになりますか?
原因を分類せずに演習量だけ増やしても、同じ間違え方を繰り返しやすいです。まず間違えた設問を「知識不足・読み取りミス・計算ミス・時間切れ」に分類し、原因に合わせた対策を取ることが優先です。
時間配分がいつも崩れます。目安の時間はありますか?
90分の試験時間で、第1問15分・第2問18〜20分・第3問25分前後・第4問と第5問で合計25〜30分が一つの目安です。模試のたびに実測して、想定よりかかっている大問を把握しておくと調整しやすくなります。
本番だと緊張して手が震えてしまいます。これも対策できますか?
まずは模試を本番と同じ時間・環境(静かな部屋・90分計測・水分補給なし等)で解けていたか振り返ってください。本番形式の演習を1回でも増やすだけで、当日の緊張はかなり和らぎます。

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