企業法 | 公開:2026年6月28日

株式会社の機関設計(327条・328条)の覚え方
短答のひっかけを防ぐ最強マップ

著者:大谷 一輝(大阪経済大学3回生・日商簿記1級勉強中)

著者・大谷からひとこと

こんにちは、大谷です!

実は、今回紹介する会社法327条・328条の「機関設計パズル」は、僕が初めてテキストの表を見たとき、「うわっ、なんじゃこりゃ……!取締役会に監査役に委員会って、組み合わせ多すぎて頭爆発するわ!」と激しく絶望した大嫌いな論点でした(笑)。

短答式試験でも、語尾の「置くことができる(任意)」と「置かなければならない(義務)」の入れ替えで何回もひっかけられました。

だからこそ、当時の僕と同じように条文の迷路で迷子になっている皆さんに、丸暗記を一切排除して「なぜその見張り役が必要なのか」の本質と、試験本番で3秒で正誤を見抜く下書きテクニックをお届けします!

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5秒でわかるまとめ

この記事では、CPA会計学院テキストで重視されている「公開会社・大会社では利害関係者保護のために厳格な機関設計ルールが置かれる」「非公開非大会社では定款自治により柔軟な設計が認められる」という発想を軸に、会社法327条・328条を整理します。丸暗記ではなく、なぜその機関が必要なのかまで言える状態を目指します。

❓ 株式会社の機関設計って、結局なにを覚える論点ですか?

機関設計とは、株式会社にどの機関を置くかを決めるルールです。会社法では、すべての株式会社に株主総会と取締役が必要です。そのうえで、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会、指名委員会等を、一定のルールのもとで設置します。

ここで大事なのは、「機関名を覚える」だけで終わらないことです。企業法の問題では、どの会社にどの機関が必要か、なぜその組み合わせになるのかが問われます。

💡 迷わないための大原則:会社が大きいほど、見張り役が増える 公開会社は株主が頻繁に変動し、株主が会社経営に直接関わることが難しくなりやすい会社です。大会社は規模が大きく、会社債権者など利害関係者が多くなります。だから会社法は、こうした会社に厳格な機関設計ルールを置いています。

🔍 327条と328条は何が違う?検索する前にここだけ押さえよう

ざっくり言うと、327条は「ある機関を置いたら、別の機関も必要になる」という連動ルールです。328条は「大会社なら、会計監査人などの監査体制が必要になる」という規模に着目したルールです。

条文ざっくり役割見るポイント
327条機関どうしの連動ルール公開会社・監査役会設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社は取締役会が必要。取締役会設置会社や会計監査人設置会社では監査役との関係も問題になります。
328条大会社の追加ルール公開大会社は監査役会と会計監査人が必要。非公開大会社も会計監査人が必要。

❓ 「置くことができる」と「置かなければならない」はどう見分ける?

短答式で怖いのは、知っている機関名が出てきた瞬間に安心して、語尾を読み飛ばすことです。会社法の機関設計では、「置ける」のか、「置かなければならない」のか、「置いてはならない」のかが勝負になります。

💡 スローガン:できるは任意、ならないは義務。語尾だけで勝負するな 選択肢で機関名が合っていても、義務設置か任意設置かがズレていれば誤りです。読みながら、頭の中で「任意・義務・禁止」の3色に塗り分けましょう。

🔍 公開会社・非公開会社で機関設計はどう変わる?

公開会社では、株主が頻繁に変動し、株主が無個性になることが想定されます。つまり、株主自身が経営を細かく見張ることを期待しにくいのです。そこで、合理的な会社経営を図りつつ、株主に代わる監督の仕組みとして取締役会の設置が義務づけられます。

一方、公開会社でも大会社でもない株式会社、つまり非公開非大会社では、定款自治を広く認め、機関設計の多様化が認められます。ここは「小さく閉じた会社ほど、柔軟に設計できる」と押さえると見通しがよくなります。

公開会社

🔍 株主が動くから、取締役会で見張る

株主が頻繁に変動しやすいため、株主自身による監督に頼り切れません。取締役会が重要になります。

非公開非大会社

💡 閉じた会社だから、定款自治が広い

株主関係が比較的固定されやすく、柔軟な機関設計が認められます。

❓ 大会社になると、なぜ会計監査人が必要になるの?

大会社では、会社の規模が大きく、会社債権者などの利害関係者も多くなることが想定されます。だから、計算書類などの信頼性を確保するため、会計監査人によるチェックが重要になります。

328条では、公開大会社は監査役会と会計監査人を置かなければならず、非公開大会社も会計監査人を置かなければならないと整理できます。

💡 スローガン:大会社は、会計の見張り番を外せない 大会社かどうかを見たら、まず会計監査人を思い出しましょう。公開大会社なら、監査役会とのセットにも注意です。

💡 監査役・監査等委員会・指名委員会等設置会社はどう整理する?

ここは名前が似ていて混乱しやすいところです。ポイントは、「取締役会を前提にする制度か」「監査役を置ける制度か」を見ることです。

監査等委員会設置会社と指名委員会等設置会社は、取締役会を置かなければなりません。また、監査役を置いてはなりません。さらに、会計監査人を置かなければなりません。

💡 迷わないための大原則:名前で覚えるな、監視役の位置で覚えろ 監査役が外から監査する形なのか、取締役会の中に監査等委員会がある形なのか、委員会制度として設計されている形なのか。機関名ではなく「経営する人」と「監視する人」の位置で見ると、暗記がほどけます。

🛠 短答を3秒で解くための「計算用紙の下書きハック」

企業法機関設計の4マス下書きマトリクス図解

これが僕の一番の秘密兵器です。機関設計の問題を見たら、選択肢を読む前にまず計算用紙に十字の線を引いて「4マスのマトリクス」を1秒でフリーハンドで書きます。縦軸が「公開会社/非公開会社」、横軸が「大会社/非大会社」の4マスです。

書いたら、次の2ステップで義務設置を埋めていきます。

STEP①「大会社」を見たら、横の列に会計監査人を即書き込む。公開大会社には監査役会+会計監査人が義務、非公開大会社には会計監査人だけ義務。まず会計監査人を右列に落とし込むのが328条の起点です。
STEP②「公開会社」を見たら、上の行に取締役会を即書き込む。公開会社は株主が頻繁に変動するから監督機能として取締役会が義務。上の行に「取締役会:義務」と書けば、327条の起点が完成です。
STEP③ 選択肢の「置く会社の種類」をマトリクスのどのマスに当てはめるか確認する。そのマスに書いた内容と選択肢の語尾(任意・義務・禁止)が一致するかを照合するだけ。頭の中で処理するより格段にミスが減ります。
💡 なぜ下書きが最強なのか? 機関設計の問題は「①会社の種類を読む → ②必要な機関を想起する → ③語尾と照合する」という3段階を、脳内で並列処理しなければなりません。これを頭の中だけでやるから脳内バグが起きます。マトリクスに書き出した瞬間、①②が「見える情報」になるので、③の照合に集中できます。本番の焦りの中でも、この物理的な下書きが安全装置になります。

🔍 短答式ではどこがひっかけになる?

機関設計のひっかけは、細かいように見えて、実はかなりパターン化できます。問題集を解くときは、正誤だけでなく「どのパターンでひっかけているか」をメモしておくと強くなります。

❓ 問題集を解くとき、どう復習すれば点数につながる?

おすすめは、選択肢ごとに「なぜその機関が必要なのか」を一言で説明する復習です。たとえば「公開会社だから株主が流動的。だから取締役会が必要」「大会社だから利害関係者が多い。だから会計監査人が必要」という形です。

結論だけを覚えると、条件が少し変わった瞬間に崩れます。でも趣旨から説明できると、初見の選択肢でも自分で戻ってこられます。

💡 本番で迷ったときの最終チェックリスト

その会社は公開会社ですか、非公開会社ですか?
大会社ですか、大会社ではありませんか?
取締役会設置会社ですか?
問われている語尾は「できる」ですか、「しなければならない」ですか、「してはならない」ですか?
その機関は経営する側ですか、監視する側ですか?

🎮 まとめ:機関設計は暗記ではなく「会社の守り方」の設計図です

株式会社の機関設計は、条文番号だけを見ると無機質です。でも中身は、「株主や会社債権者などの利害関係者をどう守るか」という設計図です。

ここでつまずいても、企業法が向いていないわけではありません。機関設計は、最初からスラスラ覚えられる論点ではないです。だからこそ、焦らず「誰を守るためのルールか」に戻りながら、一つずつ自分の言葉にしていきましょう。

企業法の機関設計は、最初は無機質な条文の羅列に見えますが、本質が分かればただのイージーなパズルに変わります。僕も毎日スタディクエストで冒険を記録しながら、一歩ずつ進んでいます。この記事が少しでもあなたの短答対策の武器になったら、この下にある【いいねボタン】をポチッと押してもらえると、めちゃくちゃ励みになります!一緒に合格をもぎ取りましょう!

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