FP3級 相続・事業承継|
法定相続分・相続税・贈与税を整理
相続は「誰が相続人か」、税金は「何を合計し、何を差し引くか」を分けて確認すると混乱しにくくなります。制度の数値は、国税庁の一次情報へ戻れる形で整理します。
まずは法定相続分を家族構成で確認する
相続税の計算では、課税遺産総額を法定相続分どおりに取得したものと仮定して税額を計算する段階があります。主な組み合わせは次のとおりです。
| 相続人の組み合わせ | 主な法定相続分 |
|---|---|
| 配偶者と子 | 配偶者 2分の1、子の合計 2分の1(子が複数なら人数分に分ける) |
| 配偶者と父母(子がいない場合) | 配偶者 3分の2、父母の合計 3分の1(人数分に分ける) |
| 配偶者と兄弟姉妹(子も父母もいない場合) | 配偶者 4分の3、兄弟姉妹の合計 4分の1(人数分に分ける) |
出典:国税庁「財産を相続したとき」(2026年9月5日確認)
相続税は基礎控除から確認する
相続や遺贈で取得した財産などを合計し、債務・葬式費用・非課税財産などを差し引いた後、基礎控除額を超えるかを確認します。正味の遺産額が基礎控除額を超えない場合、相続税はかかりません。
養子がいるときに法定相続人の数へ含められる人数には、実子の有無による上限があります。式だけでなく、誰を人数に含めるのかも原典で確認しましょう。
出典:国税庁「財産を相続したとき」(2026年9月5日確認)
死亡保険金は条件つきで非課税限度額がある
被相続人が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税の課税対象になります。ただし、受取人が相続人である場合は、すべての相続人が受け取った保険金の合計に対して非課税限度額が設けられています。
出典:国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」(2026年9月5日確認)
贈与税は2つの課税方法を分ける
| 方法 | 確認すること |
|---|---|
| 暦年課税 | その年の1月1日から12月31日までに受けた贈与の合計額から、基礎控除額110万円を差し引きます。合計額が110万円以下なら贈与税はかからず、申告は不要です。 |
| 相続時精算課税 | 一定の年齢・親族関係などの要件で選択できる方式です。贈与者が亡くなったとき、贈与時の価額から基礎控除額を控除した残額を相続財産の価額に加算して相続税を計算します。 |
相続時精算課税を選択できる主な要件は、贈与者が60歳以上の父母・祖父母など、受贈者が18歳以上で贈与者の直系卑属である推定相続人または孫であることです。住宅取得等資金などには特例があるため、実際の選択は要件を原典で確認します。
出典:国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」、国税庁「相続時精算課税制度のあらまし」(2026年9月5日確認)
申告・納税の期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内
相続税の申告・納税が必要な場合は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署へ申告・納税します。計算や分割の事情で扱いが変わるため、現実の手続きは税務署・税理士などに確認してください。
出典:国税庁「財産を相続したとき」(2026年9月5日確認)
よくある質問
相続税の基礎控除はどう計算しますか?
相続税の基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の数です。正味の遺産額がこの基礎控除額を超えない場合、相続税はかかりません。
配偶者と子がいる場合の法定相続分は?
子がいる場合の主な法定相続分は、配偶者が2分の1、子の合計が2分の1です。子が複数いるときは、子の2分の1を人数分に分けます。
死亡保険金の非課税限度額は?
被相続人が保険料を負担した死亡保険金を相続人が受け取る場合、非課税限度額は500万円×法定相続人の数です。相続人以外が受け取る保険金には、この非課税の適用はありません。
贈与税の暦年課税と相続時精算課税の違いは?
暦年課税は、その年に受けた贈与の合計額から基礎控除額110万円を差し引く方法です。相続時精算課税は、一定の年齢・親族関係などの要件で選択でき、贈与者が亡くなったときに贈与財産を相続税の計算に加算する仕組みです。
学習用の整理です。 相続・贈与の手続きや税額は、家族関係、遺言、財産、贈与の時期などで変わります。個別の判断は国税庁の最新案内や専門家へ確認してください。