日商簿記2級 | 公開:2026年5月9日 | 更新日:2026年7月30日

簿記2級の決算整理・財務諸表作成とは?
第3問対策を解説

著者:若葉(関西の大学3回生・日商簿記1級勉強中)

簿記2級の商業簿記で得点を大きく左右するのが、決算整理と財務諸表作成です。第3問では、与えられた残高試算表に決算整理事項を反映し、損益計算書・貸借対照表・精算表を完成させます。

先に結論:第3問は「決算整理仕訳を切る」「P/L科目とB/S科目に分ける」「表示場所を間違えない」の3段階で攻略します。満点狙いではなく、取れる欄を確実に拾う意識が大切です。

決算整理とは

決算整理6大事項と財務諸表への影響
図:決算整理6大事項(売上原価・減価償却・貸倒引当金・経過勘定・有価証券・法人税等)

6大整理事項を押さえると、精算表・財務諸表問題(第3問)で問われる論点の大部分をカバーできます。

決算整理とは、期中の記録だけでは正しい利益や財政状態を表せないため、決算時に必要な修正を加える処理です。売上原価の算定、減価償却、貸倒引当金、未払費用、前払費用などが代表例です。

決算整理事項目的表示への影響
売上原価の算定当期に売れた商品の原価を出す損益計算書
減価償却固定資産の使用分を費用化するP/LとB/S
貸倒引当金売掛金などの回収不能見込額を見積もるP/LとB/S
経過勘定費用・収益を正しい期間に配分するP/LとB/S
有価証券の評価替え時価との差額を評価損益として計上するP/LとB/S
法人税等の計上当期の税額を確定させ未払分を計上するP/LとB/S

有価証券・法人税等は本記事では概要のみ扱います。くわしい仕訳は有価証券の解説記事法人税等・消費税の解説記事を確認してください。

第3問の解き方

資料を読む:残高試算表、決算整理事項、解答用紙の形式を確認する。
決算整理仕訳を作る:直接記入せず、まず仕訳で整理する。
損益科目をP/Lへ:売上、売上原価、販管費、営業外損益などに分ける。
資産・負債・純資産をB/Sへ:貸倒引当金や減価償却累計額の表示に注意する。
差額を確認する:当期純利益・繰越利益剰余金・貸借差額をチェックする。

損益計算書と貸借対照表の違い

損益計算書は1年間の成績表、貸借対照表は決算日時点の財産リストです。決算整理では、費用・収益は損益計算書へ、資産・負債・純資産は貸借対照表へ流します。

書類見るもの代表科目
損益計算書一定期間の利益売上、売上原価、給料、減価償却費
貸借対照表決算日時点の残高現金預金、売掛金、備品、買掛金、資本金

よく出る決算整理仕訳

売上原価の算定

三分法では、期首商品を仕入に振り替え、期末商品を繰越商品に戻します。

借方金額貸方金額
仕入期首商品繰越商品期首商品
繰越商品期末商品仕入期末商品

減価償却

当期の使用分を費用にし、間接法なら減価償却累計額を増やします。

借方金額貸方金額
減価償却費xxx減価償却累計額xxx

貸倒引当金

売掛金・受取手形などの期末残高に設定率をかけ、差額補充法で不足分を繰り入れます。

経過勘定(前払費用・未払費用・前受収益・未収収益)

費用・収益を当期分だけに正しく配分し直す処理です。前払い・未払いなど4パターンの見極めがポイントです。

有価証券の評価替え

売買目的有価証券は期末の時価に評価替えし、差額を有価証券評価損益として計上します。分類ごとの評価方法のくわしい違いは有価証券の解説記事で扱っています。

法人税等の計上

中間納付額(仮払法人税等)を精算し、当期の年税額との差額を未払法人税等として計上します。くわしい仕訳は法人税等・消費税の解説記事で扱っています。

精算表で見るときのコツ

精算表は「試算表」「修正記入」「損益計算書」「貸借対照表」を横に並べた表です。修正記入欄で決算整理を入れ、費用・収益は損益計算書欄、資産・負債・純資産は貸借対照表欄へ移します。

ミス注意:減価償却費は損益計算書、減価償却累計額は貸借対照表です。同じ論点でも、費用と評価勘定で行き先が違います。

第3問で落としやすいポイント

まとめ

⚔ 第3問は毎日の積み上げで安定する

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次の一手:決算整理仕訳を1問解き、P/LとB/Sのどちらに影響するか書く。 財務諸表の作成へ進む

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