この記事は「3級を飛ばして2級へ」の記事とは別です
ここで扱うのは、3級を受けていない人の受験順序ではありません。3級を学習済みなのに、2級のテキストを開いたら前提が抜けていて手が止まった人の復習範囲です。まだ3級を学んでいない人は、先に3級を飛ばして2級から受けてよいかの判定記事を確認してください。
2級は商業簿記と工業簿記(原価計算を含む)の5題以内・90分、3級は商業簿記の3題以内・60分で、どちらも70%以上が合格基準です。公式の区分表は商業簿記・会計学を1〜3級、工業簿記・原価計算を1〜2級として示しています。
出典:日本商工会議所「簿記3級 試験科目・注意事項」、「簿記2級 試験科目・注意事項」、「出題区分表」(2026年8月29日確認)
依存論点マップ:2級で止まった場所から、3級の1問へ戻る
「戻る」は、対応する3級記事の例題を答えを見ずに1問解く意味です。本文を読み直すだけでは判定できません。1問が書けたら、その行の復習はそこで終わりにします。
| 2級で止まる論点 | 戻る3級の土台 | 1問で確かめること | 判断 |
|---|---|---|---|
| 商品売買・棚卸資産 | 三分法/売上原価 | 期首商品+仕入−期末商品の関係を書けるか | 戻る |
| 固定資産の売却・除却 | 固定資産/減価償却 | 帳簿価額を出してから損益を決められるか | 戻る |
| 銀行勘定調整表 | 現金過不足/当座預金の基礎 | 帳簿残高と実際の残高のズレを仕訳で直せるか | 戻る |
| 貸倒引当金 | 貸倒引当金 | 期末残高から不足分だけを補充できるか | 戻る |
| 決算整理・財務諸表 | 経過勘定/精算表 | 前払・未払を当期分へ直し、P/LとB/Sへ分けられるか | 戻る |
| 純資産・剰余金の処分 | 株式会社の資本 | 資本金・資本準備金・繰越利益剰余金を区別できるか | 戻る |
| 税効果会計 | 法人税等/消費税 | 会計上の利益と税額を同じものとして扱っていないか | 戻る |
対応関係は、上表の2級・3級の既存論点記事を突き合わせて整理した学習用の復習順です。試験の出題を保証する表ではありません。
戻らなくていい領域を、先に決める
有価証券、連結会計、リース、外貨建取引は、2級で新しく扱う論点です。3級のテキストを探してから始める必要はありません。また、公式の出題区分表は工業簿記・原価計算を1〜2級の区分として示しています。したがって、3級の個別論点の復習を待たずに工業簿記の導入を始められます。
借方・貸方や勘定科目の増減で止まるなら、工業簿記の前に基礎の仕訳を1問だけ確認します。戻る範囲を広げず、止まった操作だけを直します。
出典:日本商工会議所「出題区分表」(工業簿記・原価計算は1〜2級、2026年度は2022年度版を適用。2026年8月29日確認)
7つを「1問」で判定するチェックリスト
今日は2級を止めて、下のうち今つまずいている行を1つだけ選びます。答えを見たら「復習済み」ではなく、明日もう一度その1問を解く対象として記録します。
- 商品売買:売上原価の式と三分法の決算整理を書ける。
- 固定資産:帳簿価額を計算して、売却損益を出せる。
- 銀行:帳簿残高と実際残高の差を、どちらに直すか言える。
- 貸倒引当金:必要額と既存残高の差だけを仕訳にできる。
- 決算整理:前払・未払を当期分へ振り替えられる。
- 純資産:利益を繰越利益剰余金へ振り替えられる。
- 税金:法人税等を費用、未払分を負債として捉えられる。
1問で手が止まった行だけ、対応する3級記事に戻ります。解けた行に時間を使わないことが、この復習の目的です。
ブランクが長いときは、古いテキストの年度を確認する
日本商工会議所は、2027年度試験(2027年4月1日〜2028年3月31日)に適用する区分表を公表しています。2026年度試験(2027年3月31日まで)は2022年度版を適用します。改定理由には紙媒体の手形・小切手の廃止やリースに関する会計基準等の適用が挙げられています。古いテキストを開くときは、まず対応年度を見ます。
出典:日本商工会議所「出題区分表」、「2027年度出題区分表 改定項目等の説明書」(2026年8月29日確認)
次に読む記事
よくある質問
3級のテキストは最初から読み直さなくていいですか?
2級で止まった論点に対応する1問から確認します。解けた論点まで読み直す必要はありません。借方・貸方など基礎の操作で止まる場合だけ、基礎問題へ戻ります。
3級に合格していない人も、このやり方でいいですか?
この記事は3級を学習済みの人向けです。未学習なら、先に3級を飛ばして2級から受けるかの判定を確認してください。
工業簿記は3級を忘れていても始められますか?
公式の区分表では工業簿記・原価計算は1〜2級の範囲です。3級の個別論点を復習し終えるのを待つ必要はありません。ただし、仕訳の基本で止まる場合は、その操作だけを確認してから進めます。
今日の一手:7つから1つだけ選ぶ
2級のテキストで止まった論点を1つ選び、対応する3級記事の例題を1問だけ解いて記録します。
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